昨年考古学の話題を独占した『松帆銅鐸』現地説明会データを公開します。
南あわじ市出土の松帆銅鐸!スクープ第4段と言いたいのですが、少し?古くなってしまいました。
発見の状態をNEWSで聞いて、これは国宝に指定されるかもしれないと考えて、現地説明会なら写真に取れると勇んで行ったのですが、もう撮影は出来ませんでした。
まさか自分がブログを始めることも考えていなかったので。
そこでその時配布された資料を開示したいと思います。
『松帆銅鐸のここがすごい!』
【南あわじ市内で銅鐸7点が同時に出土】
平成27年4月、石材製造販売会社の砂山から、弥生時代前期~中期前半(紀元前3~2世紀頃)に製作された古い段階の銅鐸7点が発見されました。
7点のうち1点は、これまでに全国で11点しか確認されていない最古段階の菱環鈕式銅鐸で、淡路島では中川原銅鐸に次いで2例目となります。
【青銅製舌が7本出土】
銅鐸の中に吊り下げて音を鳴らすための棒を舌と言います。全国で始めて、舌が銅鐸の内部に入った状態で発見されました。
また、菱環鈕式銅鐸と舌が一緒に出土したのも始めてです。
【3組が入れ子で出土し、うち2組が入れ子状態を維持】
これまで入れ子状態を維持したまま内部を調査できたのは、島根県加茂岩倉銅鐸のみでした。
今回が2例目となります。
【銅鐸がまとまって出土した(複数埋納)数としては全国で4番目】
①島根県加茂岩倉銅鐸39点

②滋賀県大岩山銅鐸24点
③兵庫県桜ヶ丘銅鐸14点
④松帆銅鐸7点
④徳島県星河内銅鐸7点
⑥島根県荒神谷銅鐸6点

⑦長野県柳沢銅鐸5点
【銅鐸はすべて「聞く銅鐸」】
銅鐸の内面の裾にある出っ張り(内面凸帯)は、中央付近が非常に磨滅していることがわかります。
舌1は鋳型の会わせ目の一部に磨滅が見られることから、銅鐸の中に舌をぶら下げて鳴らしていたと考えられ、古い段階での銅鐸は音を聞く銅鐸であることを再確認できました。
【山でも集落でもない場所からの出土】
銅鐸の多くは人里離れた山腹や丘陵から発見され、集落の中やその周辺でも見つかることごがあります。
しかし、松帆銅鐸が埋められたのは、慶野海岸に近い地域の砂地と推定されます。
【青銅器の島・淡路島】
島内からは伝承も含め21点の銅鐸が出土していますが、古い段階である(聞く銅鐸)ばかりが出土する特異な地域です。
また過去には同じ松帆地区の古津路から古いタイプの銅剣14本が出土していることから、この地区は青銅器埋納地として重要な地域であったといえます。
【展示物】
実物展示
松帆銅鐸 1号,2号,5号
パネル展示
3号,4号(入れ子) 6号,7号(入れ子)
奈良文化財研究所で鑑査のための調査中によりパネル展示
今回調査された2組の「入れ子」内部のCTスキャンの画像を展示
その他に、南あわじ市内の国指定重要文化財の銅鐸3点のレプリカを展示してありました。
(1)横帯紋銅鐸 (2)袈裟襷文銅鐸・舌 (3)袈裟襷文銅鐸
((1)は中川原出土、(2)(3)は慶野「中の御堂」出土)
昨年見られなかった方々は、シンポジウム「松帆(まつほ)銅鐸(どうたく)の大発見と謎」が2月7日午後1~4時半、兵庫県南あわじ市市三條の中央公民館で開かれるそうです。
シンポジウムは難波洋三・奈良文化財研究所埋蔵文化財センター長の基調講演後、和田晴吾・兵庫県立考古博物館長をコーディネーターに3人の研究者が加わり意見が交わされるようですね。
銅鐸も2月9~21日、同市内で公開されるようです。
玉青館 南あわじ市滝川記念美術館(兵庫県南あわじ市松帆西路1137-1)
是非!古代の伊吹に触れて下さい。
いつも応援ありがとうございます。
歴史って本当に面白いですよね~!
今後もランキングにはこだわって良い記事をUPしたいと思います。はげみになりますので宜しくお願い致します(^人^)
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発見の状態をNEWSで聞いて、これは国宝に指定されるかもしれないと考えて、現地説明会なら写真に取れると勇んで行ったのですが、もう撮影は出来ませんでした。
まさか自分がブログを始めることも考えていなかったので。
そこでその時配布された資料を開示したいと思います。
『松帆銅鐸のここがすごい!』
【南あわじ市内で銅鐸7点が同時に出土】
平成27年4月、石材製造販売会社の砂山から、弥生時代前期~中期前半(紀元前3~2世紀頃)に製作された古い段階の銅鐸7点が発見されました。
7点のうち1点は、これまでに全国で11点しか確認されていない最古段階の菱環鈕式銅鐸で、淡路島では中川原銅鐸に次いで2例目となります。
【青銅製舌が7本出土】
銅鐸の中に吊り下げて音を鳴らすための棒を舌と言います。全国で始めて、舌が銅鐸の内部に入った状態で発見されました。
また、菱環鈕式銅鐸と舌が一緒に出土したのも始めてです。
【3組が入れ子で出土し、うち2組が入れ子状態を維持】
これまで入れ子状態を維持したまま内部を調査できたのは、島根県加茂岩倉銅鐸のみでした。
今回が2例目となります。
【銅鐸がまとまって出土した(複数埋納)数としては全国で4番目】
①島根県加茂岩倉銅鐸39点

②滋賀県大岩山銅鐸24点
③兵庫県桜ヶ丘銅鐸14点
④松帆銅鐸7点
④徳島県星河内銅鐸7点
⑥島根県荒神谷銅鐸6点

⑦長野県柳沢銅鐸5点
【銅鐸はすべて「聞く銅鐸」】
銅鐸の内面の裾にある出っ張り(内面凸帯)は、中央付近が非常に磨滅していることがわかります。
舌1は鋳型の会わせ目の一部に磨滅が見られることから、銅鐸の中に舌をぶら下げて鳴らしていたと考えられ、古い段階での銅鐸は音を聞く銅鐸であることを再確認できました。
【山でも集落でもない場所からの出土】
銅鐸の多くは人里離れた山腹や丘陵から発見され、集落の中やその周辺でも見つかることごがあります。
しかし、松帆銅鐸が埋められたのは、慶野海岸に近い地域の砂地と推定されます。
【青銅器の島・淡路島】
島内からは伝承も含め21点の銅鐸が出土していますが、古い段階である(聞く銅鐸)ばかりが出土する特異な地域です。
また過去には同じ松帆地区の古津路から古いタイプの銅剣14本が出土していることから、この地区は青銅器埋納地として重要な地域であったといえます。
【展示物】
実物展示
松帆銅鐸 1号,2号,5号
パネル展示
3号,4号(入れ子) 6号,7号(入れ子)
奈良文化財研究所で鑑査のための調査中によりパネル展示
今回調査された2組の「入れ子」内部のCTスキャンの画像を展示
その他に、南あわじ市内の国指定重要文化財の銅鐸3点のレプリカを展示してありました。
(1)横帯紋銅鐸 (2)袈裟襷文銅鐸・舌 (3)袈裟襷文銅鐸
((1)は中川原出土、(2)(3)は慶野「中の御堂」出土)
昨年見られなかった方々は、シンポジウム「松帆(まつほ)銅鐸(どうたく)の大発見と謎」が2月7日午後1~4時半、兵庫県南あわじ市市三條の中央公民館で開かれるそうです。
シンポジウムは難波洋三・奈良文化財研究所埋蔵文化財センター長の基調講演後、和田晴吾・兵庫県立考古博物館長をコーディネーターに3人の研究者が加わり意見が交わされるようですね。
銅鐸も2月9~21日、同市内で公開されるようです。
玉青館 南あわじ市滝川記念美術館(兵庫県南あわじ市松帆西路1137-1)
是非!古代の伊吹に触れて下さい。
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