今年(2018年)は「南南東」『恵方巻』はコンビニの策略だ! - 「高天原の縁側日記」
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2018/02/04

今年(2018年)は「南南東」『恵方巻』はコンビニの策略だ!

今年もやって来ました。今や全国的に広まった節分の恵方巻イベント、元々は、関西の一部(大阪と兵庫県の一部)だけで行われていた行事?でした。兵庫県北部但馬生まれの私は、子供の頃はまったく知りませんでしたし、そんな食べ方していなかったと思います。同級生や同郷の妻も、子供時代は知らなかったとのことでした。

兵庫県尼崎市(阪神間ですね!)の伯母の家では、私が小学生の40年以上前から、丸かぶりしていたのを記憶しています。
この近畿圏の私が知らない、「「恵方巻」成るものの歴史を追いかけて見ました。


P2020100.jpg(セブンイレブンの我がもの顔の垂れ幕です。)

どうやら、コンビニが大きな役割を担っているので、そちらも調べてまいりました。もう少しするとバレンタイン!こちらも同じように業者の策略に乗せられているようなので、少し冷静に考えてみましょうのブログです。

それでは、『市郎右衛門』の日本史ブログをお楽しみ?くださいね(人´ω`*).☆.。
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【恵方巻の名前自体がコンビニの発案?】

P2020095.jpg
(子どもの頃は関西のコンビニはローソンだった。兵庫県の店舗数1位はセブンイレブン、2位はファミリーマート、ローソンは3位に後退しています。)

調べてみると、『恵方巻』の名前自体がセブンイレブン(1990年)の発案でした。元々は、関西圏でも『節分のり巻き』の名前だけだったようです。皆さんはこの、海苔巻きにかぶり付いている姿、何か日本らしからぬお下品さと、感じられた事はありませんか?そうなんです。

発祥に付いては幾つかの説が有る様ですが、江戸時代末期から明治時代初期、大阪の商人(「船場の商人」とする資料も存在します。)による商売繁盛の祈願事として始まったという説や、豊臣秀吉の家臣・堀尾吉晴(初代松江城主)が偶然節分の前日に海苔巻きのような物(様な物って?)を食べて出陣し、戦いに大勝利を収めたという故事を元にしているという説も有ります。ただし、板海苔の誕生は江戸時代であることから、この説の根拠の乏しさが指摘もされています(他にも幾つか説は有るようです)。

起因として「厄落とし・縁起担ぎ」や「船場にある階段の中段で女性が太巻きを丸かじりして願い事をした」更には「船場の旦那衆のあそび」等が挙げられています(その他にもまだ有ります。)。

【遊女と巻寿司】

しかし、私は最後の旦那遊びを推薦します。花街発祥の、「怪しげな風習」ですが、かつては商家の旦那たちが、遊女と巻寿司を使った遊びを楽しんでいたのだそうです。花街の遊女に海苔巻きをかぶり付かせて楽しんでいる旦那周の助平心が、このお下品な風習を広めたと考えると、納得しやすいのです(///∇///)。あっ!貴方、今ソフトクリームを舐める女性を想像しましたね。バナナやウィン…もうやめときましよう。兎に角そういう事だと思います。

なぜ、そんな風習が全国的に広まったのか?節分にその年の恵方を向いて巻き寿司に無言でかぶりつく、そうすれば幸せになる、願い事が叶う?毎年恒例の行事となりつつある「恵方巻」ですが。ただ、この風習の由来は定かではありません。あたかも伝統であるかのように「装われた」ものだと言われています。

いったいどういう経緯で、ここまでの広がりを見せたのか、恵方巻に詳しい民俗学者はこのように分析しています。熊本大准教授の岩崎竹彦さんは「とりあえず大阪の船場が発祥だということは確かでしょう」とBuzzFeed Newsの取材答えられています。節分の巻き寿司(恵方巻)の研究者で、「フォークロリズムからみた節分の巻きずし」などの論文をお出しの方です。

フォークロリズムとは、伝統的な民間伝承が、違う文脈で使われるようになることを指す言葉です。「もともとは船場の旦那衆が、花街でやっていた遊びでしょうね」岩崎さんの調査などによると、やはりかつて商家の旦那たちが、遊女と巻寿司を使った遊びを楽しんでいたのだそうです。

平安時代の絵巻物や映画・ドラマなとでも扇で口を隠す姿を良く見かけます。口を開ける(若しくは、口の中を見られる)事は恥ずかしい事だったようです。現代の様な歯科医院が無かった時代、虫歯等で歯が痛い時には、丸々抜いてしまう方法が取られました。ですから、お口の中はぼろぼろだったのかも知れません(恥ずかしい)。それがいつ頃から少しずつ、人々に浸透していったのでしょうか?明治末期の大阪で生きた人が残している回顧録などには、「家でそういうことをしていた」という記載もあるといいます。

いずれせにせよ、恵方巻きの明確なルーツは不明です。近畿地方の一部に広がっていた風習であり、「伝統行事」と言えるまでではなかったのです。

【大阪鮓商組合が商売に利用】

戦前から始まった「幸運巻寿司」こうした「怪しげな風習」にそれらしさを付与したのが、商業キャンペーンでした。前出の岩崎さんは、巻寿司に関するビラを収集しておられます。発見した一番古いものは、やはり1932(昭和7)年に大阪鮓(すし)商組合後援会が発行したものだそうです。これは、太巻きを自ら広めた大阪鮓商組合後援会事務局長も、認めておられるようなので、信憑性が高いですね!太巻は七福にちなんで、7つの具を入れて巻くのが基本になったようです。

「幸運巻寿司」をPRするためのビラには、こんな内容が書かれています。《この流行は古くから花柳界にもて囃されていました。それが最近一般的に宣伝して年越には必ず豆を年齢の数だけ食べるように巻寿司が食べられています。これは節分の日に限るもので、その年の恵方に向いて無言で一本の巻き寿司を丸かぶりすればその年は幸運に恵まれるということであります。宣伝せずとも誰言うともなしに行ってきたことを考えると、やはり一概に迷信として軽々しく片付けるべきではないかも知れません。いま、私たちが知っている「恵方巻」そのものだ。》ここでも「花柳界」(遊郭など)に原点があるとされています。

次に古いのは、1940年(昭和15)年に同じ組合が発行しているものです。そこに書かれている内容は、《巳の日に巳寿司と言うてお寿司を喰べるように毎年節分の日にその年の恵方に向かって巻寿司の丸かぶりをすると大変幸運に恵まれるという習わしが昔から行事の一つとなって年々盛んになっています。》

「習わし」「昔からの行事」としつつ、その由来には一切触れられていません。花柳という言葉が消えているのは、時勢として良くないとの判断があったのかもしれません。この年は「皇紀2600年」の節目です。戦時であり、国威高揚に熱心だったご時世でした。「大変幸運に恵まれる」ことは、消費者が望んでいたものでもありました。いずれにせよ、恵方巻と同じような風習は、戦前から寿司屋のマーケティングに活用されていたのです。

戦火が激しくなるうちに中断していたこのマーケティングは、終戦から4年後には再開していた様です。その後、高度経済成長期に突き進む日本で、この「風習」を利用したのが、スーパーマーケットとコンビニエンスストアでした。全国展開の基礎をスーパーがつくり、結実させたのはコンビニです。

1970年代後半から、大阪の海苔組合や厚焼組合などがビラを発行し始めます。大手のスーパーマーケットから依頼されたものもあったといわれます。ただ、どれも「昔の言い伝え」などとしている物でした。

一方の鮓組合は、風習の起源を明確に示したビラを発行しています。いつからかは不明だが、1990年のものにはこう記載されています。《江戸時代の末期若しくは明治の始め頃から大阪の中心地、船場が発祥地とされております。商売繁盛、無病息災、家内円満を願ったのが事の始りです。一説には若い女性の願いである好きな人と一緒になりたいという祈りから広く普及したとも伝えられております。》

岩崎さんは前出の論文の中で、こう指摘されています。「鮓組合のコピーによって昔からの言い伝えに根拠が与えられ、いわば怪しげで不可思議な風習が本物となった、あるいは本物であることの装いができあがった、と考えられる。」。こうして作られた「風習」はスーパーマーケットの折り込みチラシやチェーン店の寿司屋(小僧寿し?)、コンビニエンスストアによって広がりを持つようになっていきます。

バブル期には巻き寿司がどんどん豪勢になっていきました。マグロやカニやイクラを入れて、値段が高くなっていきました。一方のバブル崩壊後は、社寺で祈祷を受けたノリを使ってプレミアをつけていたようです。その頃はリストラの嵐でしたから、国民みんな大変な思いをしていると言うことで、祈りをキーワードに巻寿司も販売させようとした、業界の苦労が感じられます。

【全国に展開させたセブンイレブン】

P2020102.jpg(セブンイレブン恵方巻セット?)


それでも、昭和60年代や平成の初め頃ではまだ全国に浸透しているとは言い切れない状況でした。そんな中、チェーン店として初めて「恵方巻」という言葉を用いて全国展開を図ったのが、セブンイレブンです。

セブン&アイの広報担当者は、BuzzFeed Newsの取材にこう語っています。「1989年に広島県の一部店舗で『太巻きを節分にどうぞ』と売り出してみたのが始まりです。2月は催事が節分しかなく、関西出身のオーナーが関西では節分に太巻きを食べるという風習があることに目をつけて、おすすめしてみたそうです」。

オーナーの目論見は見事に功を奏し、そのまま展開が広がります。全国展開が始まったは、1998年のことです。売り上げは年々増加しています。2016年は、664万本が販売されました。(セブン&アイHLDGS)

ここまでくれば、「怪しげな風習」だった恵方巻は、もはや新たな「伝統」と言えるのではないでしょうか?北海道や沖縄には最近になってようやく風習が広がり始めたようです。特に沖縄はもともと節分行事がありませんでしたから、スーパーマーケットがどんどん宣伝をしている段階です。

ほぼ全国制覇は完結しそうです。まだ伝統と言えるかは微妙ですが、間違いなく、将来的には伝統になるでしょう。ちなみに、今年の恵方は「南南東」です。

【我が家の恵方巻!いや此方の方が重要だ。】

P2030149.jpg(鰯と柊、こちら重要です。ちなみに柊は食彩館さんの御好意で頂きました。角皿は下手くそな私の作品です。)
P2020119.jpg(そして豆まきセット、お面も付いてました。)
P2030129.jpg(そして私が食べるのは上の海鮮巻き「須磨寺」の胡麻祈祷・厄災難除のお札付きです。)
P2220222.jpg
(具は七種類、神戸七福神ゆかりのありがたい具材です。)

結婚してから毎年我が家でも、恵方巻(私は当然?海鮮巻ですが、笑)を買って黙って黙々と恵方にむかって食べております。近頃日本古来からの風習である、豆まきやイワシとヒイラギの魔除けの方を大切にしなければ行けないと感じています。反省材料ですね(笑)。

此方伝統の豆まきですが、宇多天皇(在位887~897)の時代に、鞍馬山の鬼(朝廷に、まつろわない民の総称?土蜘蛛等)が出て来て都を荒らしたので、祈祷で鬼の穴?を封さぎ、三石三升の炒り豆(大豆)で鬼の目を打ちふさぎ、災厄を逃れたという故事伝説が始まりといわれています。

豆まきは、「穀物には生命力と魔除けの呪力が備わっている」という信仰、または語呂合わせで「魔目(豆・まめ)」を鬼の目に投げつけて鬼を滅する「魔滅」に通じ、鬼に豆をぶつけることにより、邪気を追い払い、一年の無病息災を願うという意味合いがあります。

柊と鰯は、柊の尖った葉に魔除け意味合いがあるようですし、鰯に付いては鬼は生ぐささが嫌いみたいです(ニンニク嫌いのバンパイアか!(;^_^A)。

【ここで何時ものうんちくを!】

鬼といえば、鬼門を思い出しませんか。鬼門は丑寅の方角(鬼は牛の角が生えていて、虎のパンツルックなのがご理解頂けましたか?)ですね。

京都御所は(鬼門封じとして比叡山延暦寺を作ったにも関わらず)北東が削られて、鬼に角が立たないように造ってあります。知っておられましたでしょうか(一昨年京都御所の鬼門写真が無くて、岩清水八幡宮の写真を使いました。その翌日京都御所の鬼門だけ撮影に行った私は、Bloggerの鏡です。自分言うか~!Σ(×_×;)!)?

DSC_0075.jpg
(京都御所の鬼門、角がへこんでいます。)

豆まきの掛け声にも地域性は有るようで、我が家の近く三田市(みたではなくて「さんだ」です。東京の三田と混同されるので、サンダクロースを掛け声にしています。無理ないかな?)では、戦国武将九鬼氏(九鬼水軍で有名!)の城下町なので、旧市街地では、「福は~内」「鬼も~内」だそうです(成る程ですね!)。

【最後に一言】

昨年比は、子供たちが私の書斎にも豆をまいてくれました。昔は普通に豆をまいていましたが、今は袋入りの豆(圧力で揚焼き?してあるのか、柔らかくて食べやすいです。埃も付くしね!)ですね、風情は無くなったけど、これも時代です。

今年は、私が友人と三ノ宮で遊んでいたので、豆まきは妻が代わりに行ってくれました。もう立春ですか、年を重ねると早いですね~(;つД`)。幼馴染というのは良いものです。気兼ねも無いし、女の子(もう子じゃないな)も皆若々しく、素敵な奥様方です。

伝統文化は当然ですが、少しずつ変化しています。これは今に始まった事では無いと思いますが、例え形は変わっても、日本人として伝えて行かなければいけない文化も有ると思います。勿論!「恵方巻」も良いですが、古来の豆まきも是非行って文化を引き継いで頂きたいです。

歴史って本当に面白いですよね~!
今後もランキングにはこだわって良い記事をUPしたいと思います。はげみになりますので宜しくお願い致します(^人^)
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