光の天才画家クロード・モネの『印象・日の出』を見てきました。 - 「高天原の縁側日記」
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2016/04/04

光の天才画家クロード・モネの『印象・日の出』を見てきました。

私の大好きなモネ『印象・日の出』が21年ぶりに日本に来ると言うので見てきました。

モネ展

クロード・モネ(Claude Monet, 1840年11月14日 - 1926年12月5日)は、印象派を代表するフランスの画家です。
「光の画家」の別称があり、時間や季節とともに移りゆく光と色彩の変化を生涯にわたり追求した画家です。
モネは印象派グループの画家のなかでは最も長生きし、20世紀に入っても『睡蓮』(有名で日本にもかなり有るので、ご覧の方も大いでしょう)の連作をはじめ多数の作品を残しています。

印象派の名称の由来となった、巨匠クロード・モネが手がけた最も有名な作品のひとつ『印象・ 日の出』。
本作は画家が10代の頃に住み風景画家ウジェーヌ・ブーダンから自然光(外光)の美しさを学んだ地であるノルマンディ地方のル・アヴールの港町の写真家ナダールのスタジオで開かれた1874年に開かれた第一回印象派展でモネが出品した作品です。

当初『日の出』のみの名称で出品されていたが、名称が短すぎるとの指摘を受けて、画家自らが前部に『印象』と付け加えた本作は、画家の最も特徴的な手法である筆触分割(色彩分割とも呼ばれ、細く小さな筆勢によって絵具本来の質感を生かした描写技法)を用いて、ル・アヴール港を素描写生的に描いた作品ですが、当時の批評家ルイ・ルロワはル・シャリヴァリ誌に「印象?たしかに私もそう感じます。しかしこの絵には印象しかない。まだ描きかけの海景画(壁紙)の方がマシだ。」と本作を嘲笑する記事を諷刺新聞に寄稿し掲載されますが、この記事によって反伝統のバティニョール派が開催した最初の独立展覧会に出典した画家ら(モネ、ルノワール、エドガー・ドガ、カミーユ・ピサロ、ギヨマン、ベルト・モリゾ、セザンヌ、シスレーなど)は印象派と呼称されるようになりました。

本風景の海面、船舶、船の漕ぎ手、煙、そして太陽などの構成要素は筆触分割によって、形状や質感の正確性・再現性は失っているものの、大気の揺らぎや、刻々と変化する海面とそこに反射する陽の光の移ろい、陽光による自然界での微妙な色彩の変化など観る者がこの風景の印象として受ける独特の感覚は、英国を代表するロマン主義の風景画家ウィリアム・ターナーの『ノラム城、日の出』に強い影響を受けたモネがより進化(発達)をさせた筆触分割兼印象的描写でなければ表現できなかったものであり、この新たな表現手法こそ当時席巻していたアカデミー的な伝統主義とは、決定的に異なるモネのアプローチ方法であったと言えます。

なおこの第一回印象派展は、ルイ・ルロワの批評もあって不評に終わっています。

印象・日の出

■ 印象 -日の出- (Impression, soleil levant) 1872年
48×63cm | 油彩・画布 | マルモッタン美術館(パリ)

【私の感想】

驚くべきは、この絵がまったく下書きなしで描かれた点でしょう。

動いている光を一瞬で描ききる、モネの面目躍如と言えます。

以前オルセー美術館展を見たときには、写真の発明による画家達の焦りの様な感覚を受けて、がっかりしてしまいましたが、今回のモネは何枚ものカンバスを駆使して、光と色を瞬間的にとらえようとする真摯な姿勢に感銘を受けました。

青森の奥入瀬渓流で、春の木漏れ日の美しさに感銘を受け、倉敷の大原美術館でモネの睡蓮を見た後に、長女にそれらにちなんだ名前をつけた私としては、今回のモネ展は思いで深い一日と成りました。

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コメント

非公開コメント

No title

市良右衛門さんは絵画にも精通されているのですね!

まさに印象派の巨匠と称されるモネですが、
光を操らせたら本当に天才的だと思います。

自分は歴史や専門用語などは
齧った程度に過ぎないんですけど、
それぞれ肌で感じるものが違うというか、
言葉に言い表せない感動が絵画にはありますよね。

いや、言葉に言い表せないのは、
単にボキャブラリーの問題かもしれませんが(笑)

幼い頃から美術館に行くのが好きだったんですけど、
最近は時間が取れずなかなか足を運べていないので、
今年の秋こそ芸術の秋と洒落込みたいと思ってます。

(結果的に食欲の秋へと一直線に走ってそうですけど…笑)

Re: No title

takaさんいつもありがとう!

私も子供の頃から美術館は好きでした。

油絵もやってましたけど…

人物ならクリムトやシャガール、風景はモネやセザンヌかな?

ピカソ展に行ったとき、青の時代のデッサンを見てこの人は本物だって初めて気が付いた自分が情けなかったです(笑)